3000円前後の美味しいジンを飲み比べた!
3000円前後のドライ・ジンを買い揃えて、それぞれの味の比較をしてみました。
どのようにまとめようか迷ったのですが、大まかに味の系統別に分類しました。
- スッキリさわやか系、柑橘系
- 特殊な味(変わり種)
- まろやか系、大人の味(落ち着いた味)
もくじ
スッキリさわやか系、柑橘系
ヘンドリックスジン
- HENDRICK’S GIN
メーカー公式ページ。(英語ページ)
- HENDRICK’S GIN
メーカー公式ページ。(日本語ページ)
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
HENDRICK’S GIN | ウィリアム・グラント&サンズ | スコットランド | 無色透明 | 1999年 | 41.4度/44度 | 落ち着いた香草 |
2つの独特なボタニカル
ヘンドリックスジンには13種類のボタニカルが使用されていて、うち2つはキュウリとバラの花びらという独特なもの。
程よい柑橘とバランスの良さ
オレンジピールとレモンピールは少し強めで、マティーニにして飲むとちょっと塩味を感じるような風味です。全体としてバランスがよくて飲みやすく飽きが来にくい仕上がりだと感じます。
3000円クラスのジンがどんなものなのか、指標(ベンチマーク)としての1本にうってつけだと感じます。
より詳しいヘンドリックスジンの個別レビューはこちらで書いています。↓
キングスバリービクトリアンバット
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
キングスバリービクトリアンバット | キングスバリー | イングランド | 淡い琥珀色 | 47度 | 薬草/爽やかな柑橘 |
参考価格は700 mlで2100円。
ウイスキーも手がけるキングスバリー社(旧:イーグルサム社)のジンです。
タンカレーに凄く似ています。スッキリした味。でもタンカレーNo.10と比べると柑橘よりも薬草フレーバーのほうが少し強くて、スター・オブ・ボンベイ寄りのずっしりとした風味がほんのりと漂います。
商品の説明によると、一般的なジンの2倍以上のジュニパーを使用しているとのこと。なので、この重厚感を感じる香りはジュニパーによるものなのでしょうね。
どっちが好きかと言われたら、正直言って悩みます。
でもタンカレーNo.10との違いは本当に少しだけで、もしかしたら「はい、タンカレーNo.10」と言って飲まされたら、「あれ・・・まぁこんな味だったかな」と思えるくらいすごく似ています。即座に飲み比べたら明確に違うことは分かるんですけどね。
タンカレーNo.10の代替品として機能するような味や風味を持っています。コスパは非常に高いと感じます。
シップスミス
- Sipsmith London
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
シップスミス | シップスミス(ビームサントリー傘下) | イングランド | 無色透明 | 2009年 | 41.6度 | 爽やかな柑橘 |
参考価格は700 mlで3700円。
キリッとした味わいです。タンカレーやタンカレーNo.10のキリッとした感じ、ドライさは今まで飲んだジンで1番だと思ってました。でもこのシップスミスを飲んで少し印象が変わりましたね。
どちらもとても淡麗です。でもこのシップスミスのほうが少しレモン、柑橘系の風味が控えめで落ち着いた雰囲気があります。
そしてシップスミスは若い酒特有の「カーっと感」が少し弱いです。タンカレー ブルームズバリーほどではありませんけどね。でもタンカレーNo.10よりかはマイルドな味わいです。そして爽やか。
しかも香りだけでなく味もしっかりとあり、うわずった感じがありません。
もちろん味も美味しいですが、殊更ドライさだけに関して言えば、シップスミスはジンの中でもトップクラスのドライ・ジンだと思います。ロックでも飲める美味しさがあります。
淡麗なのでジントニックよりかはマティーニ向きだと感じます。
マティーニを作ったら、ベルモットの味をそのまま最大限引き出してくれる味をしています。なので美味しいベルモットを使いましょう。これをケチると全てが台無しになります。本当に淡麗なので、いっそ白ワインの方が美味しいかもしれません。(まだ試せてないけど絶対合うと思う)
シップスミスの製法や歴史などの詳細はこちら↓
タンカレー・No.10(ナンバー テン)
- Tanquary No.10
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
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タンカレー No.10 | チャールズ・タンカレー社(アレクサンダー・ゴードン社と合併) | イギリス | 無色透明 | 2000年 | 47.3度 | 薬草/爽やかな柑橘 |
参考価格は1000 mlで3000円。
このNo.10はマティーニ市場をターゲットして2000年に導入された銘柄です。
普通のタンカレーみたいなアルコール臭さがなく、単純に普通のタンカレーを洗練した感じでいて、フルーツの爽やかさが強くなっています。クセがなくて飲みやすい味です。
もしジントニックにして飲むなら、甘さが控えめのトニック・ウォーターを使うほうがスッキリして美味しいです。
このジンに甘ったるいトニック・ウォーターは合わない気がします。ジンソーダ(炭酸水+レモンorライム果汁)でもいいですが、シュガーシロップなどで少しだけ甘みを足してジンフィズのほうが美味しいと思います。
タンカレーについてはこちらの記事も併せて読んでみてください。
ボンベイ・サファイア・イースト
- BOMBAY SAPPHIRE
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
ボンベイ・サファイア・イースト | ボンベイ・スピリッツ社(バカルディ社傘下) | イギリス | 無色透明 | 2012年 | 42度 | 柑橘/薬草 |
参考価格は700 mlで2400円。
こちらは少しボンベイらしさから逸脱したような雰囲気があります。柑橘の香りが強いためかもしれません。
美味しいですが、スター・オブ・ボンベイと比べると見劣りしますし、若干のアルコール臭さも感じられます。
安さを追求するならボンベイ・サファイアを買うし、味にこだわるならスター・オブ・ボンベイを買います。私ならね。総合的にはコスパが高いとは言えません。
- スター・オブ・ボンベイ
- ボンベイ・サファイア・イースト
- ボンベイ・サファイア
この3つの銘柄については下記リンクを参照してください。
六(ROKU)
- 六(ROKU)
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
六(ROKU) | ビームサントリー(サントリー) | 日本 | 無色透明 | 2017年7月4日 | 47度 | 柚子/薬草 |
参考価格は700 mlで3500円。希望小売価格では4000円。
桜や緑茶など日本由来の6つのフレーバーを取り入れた和テイストな日本らしい味をしたジンです。従来の8種類と合わせて合計で14種類のボタニカルズを使用しています。
6つの日本由来のフレーバーを使いつつも、本筋から逸脱しないような仕上がりになっているのでクドくなく、飽きはきません。
この中で一番近いのは、山椒がピリっと効いているニッカ カフェ ジンですね。似ているし、両方とも日本産。ですが、それでもこの2つはだいぶ印象が違います。
ニッカ カフェ ジンがROKUや他よりも異質だと言った方が正確かもしれません。
特殊な味
ジーヴァイン フロレゾン
- G’Vine Gin Floraison
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
ジーヴァイン フロレゾン | ジーヴァイン | フランス | 無色透明 | 2001年 | 40度 | 白ワイン/薬草 |
参考価格は700 mlで3600円。海外サイトで見かけた価格は$44.00(約4900円)
フランス語のFloraison(フロレゾン)は英語のFlowering(日本語の開花、花盛り)を意味します。
かなりクセが強いジンです。ここで紹介する中では、No.3という銘柄と同じくらい特殊な風味です。
白ワインのような匂い。それもそのはずで、ユニ・ブラン種の白ブドウを蒸留したスピリッツを使用しています。瓶の口から香りを嗅いだだけで「おぉ!?」という驚きや、初めて出会うお酒という感じの面白さはあります。
香りを嗅いだだけで明らかに他のジンとは違うということが分かりますからね。若い人は好きかもしれません。
マティーニはイマイチだけど・・・
マティーニで飲むと、正直に言って飽きやすい味です。好きな人は好きかも知れませんが、かなり飲み手を選ぶかもしれません。
No.3(ナンバー3)も甘口で少し飽きやすい感じがあります。g’VINEのほうが辛口なのに、風味のクセの強さのせいですぐに飽きてしまいました。また、テクスチャーとしては舌に少しだけザラつきを感じます。
マルティーニみたいな臭いベルモット・・・じゃなかった、個性的なベルモットと合わせても風味負けしない独特の風味を持っています。
例えばタンカレー+マルティーニで作ったマティーニは私は好きじゃないんですけど、ジーヴァイン+マルティーニだと意外と良い具合にマッチして美味しかったんですよね。なので、あんまりクリアな味のベルモットより個性の強いベルモットのほうが美味しいと思います。
ジントニックで大化けする
ただし、このジンはジントニックにしたらもの凄く美味しいです。それも、特定のトニック・ウォーターじゃないと「コレだ!」という味になりません。
経験則としては、ウィルキンソンなどの甘口は合わず、辛口のトニック・ウォーターがドンピシャでした。数種類を試して、ご自身でそれを探し当ててください。そのレシピを見つけ出すことが出来れば本当に美味しいジントニックになります。
- ジーヴァイン フロレゾンを使った私の一番のお気に入りレシピ
- ジーヴァイン フロレゾン:45 ml
- リカマン PROトニックウォーター:100 ml前後
- カナダドライ 新 ザ・タンサン レモン(レモンフレーバーの炭酸):50 ml前後
いつも適当に作ってるので正確な分量ではありませんけど、大体これくらいのはずです。
現時点では、私の中ではもうこれはジントニック専用のジンという位置づけです。トニックウォーターについては別記事で書いてるので、良かったらあわせてお読みください。
ジヴァイン フロレゾンについてはこちらも併せてお読みください↓↓↓
ニッカ カフェ ジン
- ニッカ カフェ ジン
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
カフェジン | ニッカ | 日本 | 無色透明 | 2017年6月27日 | 47度 | 山椒/和柑橘 |
参考価格は700 mlで3600円。参考小売価格では4500円です。
原料は大麦とトウモロコシ。ボタニカルとしてはちょっと変わった原料が使われていて、これは他にはなかなか無い味と香りです。
- ジュニパーベリー
- 柚子
- 甘夏
- かぼす
- 山椒
- ニッカ(ニッキ?ハッカの誤表記?公式ではニッカとある)
- 緑深いりんご
山椒の辛さが明確に伝わってきます。酒自体が辛いというのもありますけど、口に入れた瞬間から文字通りスパイシーな辛さが舌や口全体に素早く広がる感じがあります。本物の山椒ほどではありませんが、舌がピリピリと痺れる感じも本当に微かにだけあります。山椒の佃煮を食べた時のような強烈な痺れはありませんよ。
山椒のフレーバーが勝っているからなのかわかりませんが、和柑橘を数多く使っている割にはその酸っぱさがなくて飲みやすいです。最初飲んだ頃はベースというか、どっしり感や味はあんまり感じられなくてザ・ボタニストは麦由来のそういう太さ、ずっしり感を感じたので、ここは結構違う点だなぁと思っていました。
でも、ボンベイ・サファイア・イーストと飲み比べてみたら味の太さは明確にこっちのほうが上でした。相対的な評価とはなりますが、ブードルスやザ・ボタニスト程ではないにしても味はしっかりしていると感じます。
ニッカ カフェジンのより詳細はこちらで紹介しています。↓↓↓
No.3(ナンバー3) ベリー・ブラザーズ&ラッド
- No.3|Berry Bros. & Rudd Ltd
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
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No.3(ナンバー3) | ベリー・ブラザーズ&ラッド社 | イギリス(オランダ) | 無色透明 | 46度 | 強烈な薬草 |
参考価格は700 mlで3400円。
1698年に創業したイギリス最古のワイン&スピリッツ商として知られるベリー・ブラザーズ&ラッド社が手がけているジンです。
非常に個性的です。ボトルに鍵がついてるデザインも面白いです。
ここに紹介する中では1位2位を争うくらい非常に美味しいですが、辛口派の私にとっては甘口で少しくどいです。たくさん飲むには向かない銘柄ですね。味や風味はいかにも「異国の古めかしい酒」って感じがして、雰囲気自体はとても好きです。本当に面白い味をしています。
例えばマティーニだったら、辛口のベルモットを多めにして、ジンを少なくする(ジン2~1:ベルモット1)と、さっぱりとして飲みやすいと思います。なので美味しいベルモットや白ワインを用意してください。
割材を多くするなら、個人的には、普通の白ワインのほうが美味しいと思います。良かったら白ワインのレビューも読んでみてください。
マティーニを作るなら、個人的にはノイリープラットよりもドランかいっそチンザノみたいなベルモットのほうがいいと思います。ジントニックなら甘めのトニック・ウォーターをなるべく少量にとどめた方が美味しいですね。
BBRの歴史やNo.3のより詳細についてはこちらを参照ください。
まろやか系、大人の味
スター・オブ・ボンベイ
- ボンベイのラインナップ
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
スター・オブ・ボンベイ | ボンベイ・スピリッツ社(バカルディ社傘下) | イギリス | 無色透明 | 2015年11月10日 | 47.5度 | 薬草 |
参考価格は750 mlで3000円。ということは、700 ml換算だと2800円。
味には重厚感があって、香りも比較的強い、美味しいジンです。いかにもボンベイらしい味をしています。
これ単体を飲んでもあまりその実感が湧きませんが、下位のボンベイ(普通のボンベイサファイアやイースト)を飲めば、スター・オブ・ボンベイの美味しさに気がつくことでしょう。
マティーニを作るならノイリープラットやドランがおすすめです。ロックでもいいし、ジントニックでもいいし、どれでも楽しめる味です。
- スター・オブ・ボンベイ
- ボンベイ・サファイア・イースト
- ボンベイ・サファイア
この3つの銘柄については下記リンクを参照してください。
ブルックラディ ザ ボタニスト
- ザ ボタニスト
日本語のメーカー公式ページ。
- THE BOTANIST
英語のメーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
ザ ボタニスト | ブルックラディ蒸留所(レミーコアントロー) | スコットランド | 無色透明(クイックシルバー) | 2011年 | 46度 | 落ち着いた薬草 |
参考価格は700 mlで3000円。英語版の公式ページに載っている参考小売価格は£34.00(5000円)。
アイラ島というと、ラフロイグやラガヴーリンなど、私も大好きなスモーキーフレーバーのスコッチウイスキーを生産していることで有名な島です。そしてブルイックラディ(ブルックラディ)もスコッチウイスキーを製造している蒸留所の1つです。
英語のwikipediaによると、これはアイラ島で作られている2銘柄のジンのうちの1銘柄です。でもブルイックラディの公式ページではアイラ島初にして唯一のドライジン
と謳っています。どっちが本当なんでしょう?
この銘柄にフォーカスしたレビューは下記リンクを参照してください。
ボタニカルズを合計31種類も使用
ザ・ボタニストには合計で31種類のボタニカルズが使用されています。少ない銘柄だと10種類以下なので、31種類はとても多いほうです。
その内訳は、ジンの原料として伝統的な9種類のコア・ボタニカルズに加えて、手摘みで収穫したアイラ島に自生する22種類の野生のボタニカルズです。
シトラスフレーバーは控えめで、他のフレーバーも渾然一体となっている感じです。雰囲気としてはシトラスフレーバーを一切使用していない、同じスコットランド産のブードルスに似ているところがあります。
シップスミスや、タンカレー ブルームズバリーとは違う美味しさがある
シップスミスや、タンカレー ブルームズバリーなどと比べると鼻から抜ける香りが弱いです。
でも味は他の銘柄よりも太くて濃いですし、テクスチャー(舌触り、まろやかさ)がまろやかです。非常に落ち着いていて飲みやすい上品な味をしています。色んなボタニカルズが渾然一体となって調和している、大人の味って感じです。
味にはとてもどっしりとした重厚感があります。下位の銘柄と比べて、明らかに後味には米や麦系の余韻がしっかりと残るんですよね。グレーン・スピリッツではないんでしょうか?あるいはベースとして使用しているスピリッツが上物なんでしょうか?とにかく落ち着きのある美味しさです。
詳細は個別のレビューで紹介しています。
ブードルス ブリティッシュ ジン
- Boodles British Gin
メーカー公式ページ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
ブードルス・ブリティッシュ・ジン | Cock Russell & Co.(Proximo Spirits) | スコットランド | 無色透明 | 1845年 | 45.2度 | 薬草/中庸 |
参考価格は750 mlで2000円。700 ml換算では1867円です。
ここで紹介している他のジンと比べると、正直いって見劣りしますね。
グレーン・スピリッツを使用しているためか、ストレートやマティーニだと少しぼんやりした印象です。これは、他のジンが大抵オレンジピール、レモンピールなどでシトラスフレーバーを強くしているからかもしれません。そもそもこの中では一番安くて値段が2000円くらいで、上位と比べると2倍近く値段が違うので仕方ないかもしれません。
このジンには柑橘系のボタニカルは使用されていません。なので非常に落ち着いた雰囲気があります。でもちゃんと他のボタニカルによる爽やかさもあるんですよね。
逆に言えば、自分の好みでレモンピールなどを足すことができるので味の組み立てはしやすいと言えます。
このジンの場合、ビールと合わせてドッグスノーズにするのがオススメです。他の高いジンだともったいない感じもあるし、安いジンだとアルコール臭さも気になる・・・。そういう意味ではこれくらいのジンのほうが適任です。もちろんマティーニやジントニックでもいいです。
他の3000円以上するような銘柄との比較で辛口評価となってしまいましたが、700 ml換算で1000円台後半でこの出来栄え、コスパはかなり高いです。
ブードルスに関する詳細は下記リンクを参照してください。
タンカレー・ブルームズバリー
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
タンカレー・ブルームズバリー | チャールズ・タンカレー社(アレクサンダー・ゴードン社と合併) | イギリス | 無色透明 | 2015年7月 | 47.3度 | まろやかな薬草 |
参考価格は1000 mlで3700円。700 ml換算だと2590円。海外リリースの情報では750 mlのメーカー希望小売価格は$32.99(約3700円)としています。
なんとも滑らかな舌触り、ここに紹介するジンの中ではもっとマイルドで高級感のある口当たりです。若い酒特有の「カーっ」とする感じが少ないです。
悪い見方をすれば少し面白みに欠ける気もします。面白みで言えばタンカレーNo.10の方が上だと言えますね。一方、ブルームズバリーは落ち着きがあって飽きにくい味という感じでしょうか。
でもこのジンは確実に合わせた材料を引き立ててくれるはずです。マティーニを作る場合、なるべく美味しいベルモットを使いましょう。
逆にまずいベルモットだと、不味さが引き立って全てが台無しになります。奮発していいベルモットを用意しましょう。でもベルモットってそんなに気に入る銘柄も多くないし、手に入れにくいですよね。そういう時はいっそ普通の辛口の白ワインを使ってみましょう。私はベルモットより白ワインで作るマティーニのほうが好きです。
タンカレーについてはこちらの記事も併せて読んでみてください。
まとめ
私が今回これらのジンを飲み比べて収穫だと思えたのは次の点です。
キングスバリー ビクトリアン・バットとタンカレーNo.10は雰囲気がよく似ていて代替として使える。(ビクトリアンバットは薬草感が強め、No.10は柑橘が強め)
ビクトリアン・バットとブードルスのコスパは最強だと思う。
タンカレー ブルームズバリーはまろやかさ、味の深さ、香りの強さが他と比べて頭1つ出ていて美味しい。
下位のプリマス、タンカレー、ボンベイなどを飲み比べた限りでは、タンカレーのようなスッキリ系はあまり好みではないと思っていたが、上位を飲んでみてその認識は変わった。
シップスミスとザ・ボタニストはどっしり感というか、ベースの蒸留酒そのものの味をしっかり感じる事ができた。初めての感覚だった。
No.3はタンカレーNo.10などに比べると甘い。ドライを嗜好する人には不向きだし飲む人を選ぶかもしれない。でも味が濃くて凄く美味しい。
No.3とジーヴァイン フロレゾンはジン・トニック用としては本当に重宝する美味しさ。
名前 | メーカー | 原産国 | 色 | 導入 | 度数 | 香り |
---|---|---|---|---|---|---|
キングスバリービクトリアンバット | キングスバリー | イングランド | 無色透明 | 47度 | 薬草/爽やかな柑橘 | |
シップスミス | シップスミス(ビームサントリー傘下) | イングランド | 無色透明 | 2009年 | 41.6度 | 爽やかな柑橘 |
タンカレー No.10 | チャールズ・タンカレー社(アレクサンダー・ゴードン社と合併) | イギリス | 無色透明 | 2000年 | 47.3度 | 薬草/爽やかな柑橘 |
ボンベイ・サファイア・イースト | ボンベイ・スピリッツ社(バカルディ社傘下) | イギリス | 無色透明 | 2012年 | 42度 | 柑橘/薬草 |
六(ROKU) | ビームサントリー(サントリー) | 日本 | 無色透明 | 2017年7月4日 | 47度 | 柚子/薬草 |
ジーヴァイン フロレゾン | ジーヴァイン | フランス | 無色透明 | 2001年 | 40度 | 白ワイン/薬草 |
カフェジン | ニッカ | 日本 | 無色透明 | 2017年6月27日 | 47度 | 山椒/和柑橘 |
No.3(ナンバー3) | ベリー・ブラザーズ&ラッド社 | イギリス(オランダ) | 無色透明 | 46度 | 強烈な薬草 | |
スター・オブ・ボンベイ | ボンベイ・スピリッツ社(バカルディ社傘下) | イギリス | 無色透明 | 2015年11月10日 | 47.5度 | 薬草 |
ザ ボタニスト | ブルックラディ蒸留所(レミーコアントロー) | スコットランド | 無色透明(クイックシルバー) | 2011年 | 46度 | 控えめな薬草 |
ブードルス・ブリティッシュ・ジン | Cock Russell & Co.(Proximo Spirits) | スコットランド | 無色透明 | 1845年 | 45.2度 | 薬草/中庸 |
タンカレー・ブルームズバリー | チャールズ・タンカレー社(アレクサンダー・ゴードン社と合併) | イギリス | 無色透明 | 2015年7月 | 47.3度 | まろやかな薬草 |
トニック・ウォーターの飲み比べはこちら↓↓↓
割材を多くするなら、個人的には、普通の白ワインのほうが美味しいと思います。良かったら白ワインのレビューも読んでみてください。
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