ジン・トニックのレシピと美味しく作るコツ

2018年12月5日

ジン・トニックは4大スピリッツの1つジンをベースにしたロングカクテルの一種です。

ジン・トニックにまつわる言葉

It’s nine O’clock on a Saturday. The regular crowd shuffles in.
There’s an old man sitting next to me. Makin’ love to his tonic and gin.

土曜の夜は九時。いつもの顔ぶれが揃い出す。
私の隣には年を召した男性。ジン・トニックを愛でるように飲んでいる。

Piano Man, Billy Joel

普通、英語でジントニックを表現するときはGin and Tonicと言いますが、この歌では語呂を合わせるためかtonic and ginと歌われています。

まぁこれを聞きながら続きを読んでください。

一般的なレシピ

カクテルの概要
カクテル名種別技法グラス度数
ジントニックロングドリンクビルド無色透明タンブラーグラス13-14度
カクテルの詳細
カクテル名ベース材料1材料2材料3材料4
ジントニックドライジン45 mlトニックウォーター80 mlソーダ適量ライムカット or ライムスライス

40度のジンでソーダを使わない場合、このレシピでAlc.14.4%以下になります。[45/(45+80)*0.4=14.4%]
以下の手順は宅飲みを想定しています。

  1. タンブラーグラスに氷を適量入れる。

  2. 氷に水を掛けてステアし、水を捨てる。(冷蔵庫の臭いの付いた霜を洗い流すためなのでキレイな氷なら不要。ロングカクテルなので、グラスを冷やすのはオマケに過ぎない)

  3. ジンを30-45 ml注ぎ、ステアして冷やす。

  4. トニックウォーター80-90 ml程度を氷に当てないように静かに注ぐ。

  5. ごく軽くステアする。

  6. 好みでカットライム、またはライムスライムをガーニッシュとして飾り付ける。(ジンを入れる前に果汁を絞り入れても良い)

美味しくするコツ

でもこれだと正直あんまり美味しくないんですよね。甘すぎてくどいんです。もちろん銘柄にもよりますけど。

レモンフレーバードの炭酸水も使う

私がオススメしたいのは、レモンフレーバーの付いた炭酸水を沢山使うことです。

本来のレシピとしてはガーニッシュ(フルーツの飾りなど)は無しで、ジンとトニックウォーターを混ぜたものなのでかなり逸脱しますが、美味しいんだから仕方ない。

ジン1:ソーダ2:トニックウォーター1くらいの割合でほとんどジンソーダというか甘みもあるのでジンフィズのような感じになりそうですが、トニックウォーターがちゃんと入っていますし、ソーダもレモンフレーバードなのでしっかりジントニックらしい味わいが残りつつ、辛口でキレのいい味に仕上がります。
ポイントは、トニックウォーターの量を控えること。甘すぎず、且つ物足りなさを感じないギリギリの量にすること。

トニックウォーターが通常レシピの1/3に抑えられるので糖分の摂取も1/3に抑えられて、飲んだあとの口もベタベタしにくくて一石二鳥です。

この場合、トニックウォーターよりもソーダを先に入れるのがコツです。

  1. 氷を入れる。

  2. ジンを1入れる。

  3. ソーダを2入れる。

  4. トニックウォーターを1入れる。

比重の軽い順に入れた方がステアしなくてもしっかり混ざるからです。トニックウォーターには炭酸(二酸化炭素)と糖分が含まれていて普通の炭酸水よりも重いので、最後に入れたほうが効率良く混ざります。そうすればステアが不要になり、炭酸も抜けにくくなります。お試しあれ。

最後にもう一度ジンを注ぐ

ソーダやトニックウォーターを注いだあと、最後にジンをごく少量だけフロートさせるように氷に当てながら静かに注ぐんです。量は1 ml~5 mlくらいで十分です。5 mlくらい入れる時は表面だけを軽くステアした方がいいかもしれません。

その分、最初に入れるジンの量は少しだけ減らしてください。

そうすれば、ジンは沈まずに表面にとどまります。ジンは材料の中で氷の次に軽い材料ですからね。そして、最初の一口目にジンが入ってくるので全体のジンの量が少なくてもジンが濃い印象を与えることができます。

Youtubeで動画を見ていると、最後に炭酸水を少しだけ注ぐ人がたまにいますけど、あれって絶対に良くないと思うんですよね。炭酸水が上に残るので、一口目が薄味になってしまいます。それが狙いなんでしょうか?一口目が濃いほうが絶対美味しいと思うんですけどね。

ジン・トニックにオススメのジン

今まで色々ジンを飲み比べてきていますが、ジン・トニックで特にオススメしたい銘柄は次の3つですね。

価格を抑えたいならボンベイ・サファイア

まず1つ目。
なるべくコストを抑えたいなら、1000円台で買えるボンベイ・サファイアがオススメ。1000円台で買えるジンは他にもあるし「ボンベイの匂いが無理」という人もいて好みが分かれるところですけど、個人的にはボンベイが1番飲みごたえがあって割り負けしない風味を持っていると感じます。

軽快で爽やかなジン・トニックにしたいならジーヴァイン・フロレゾン

爽やかさを追求するならジーヴァイン・フロレゾンです。

普通、ジンはトウモロコシとか大麦・小麦などの穀物から作られますが、このジーヴァイン・フロレゾンはユニ・ブランという白ブドウをベースに作られたとても珍しいジンです。

同じ価格帯のジンと比べると、テクスチャーは少しザラつきを感じるような気もしますが、華やかさ・爽快感はダントツです。

この銘柄は本当に軽やかなので、甘口のトニックウォーターとは特に合わない気がします。辛口に作るのがポイントです。オススメはリカマンのトニックウォーター+レモンフレーバードのソーダです。

トニックウォーターの飲み比べレビューはこちら。

ジンの飲み比べレビューはこちら。

濃厚なジン・トニックにしたいならベリー・ブラザーズ&ラッド社のNo.3

濃い味を追求したいならベリー・ブラザーズ&ラッド社のNo.3です。

最高のマティーニを作るためのジンとして開発されたそうですが、ジン・トニックでもめっちゃ美味しいです。むしろ私個人としてはジン・トニックのほうが向いているんじゃないかと感じるくらいです。もちろんマティーニでも美味しいんですが。

ジン自体がかなり濃い味で甘口に感じられますから、トニックウォーターも甘口でも割とイケます。炭酸水無しでウィルキンソンのトニックウォーターだけとかね。

トニックウォーターの飲み比べレビューはこちら。

ジンの飲み比べレビューはこちら。