ウイスキーのシンプルな飲み方と種類

2018年10月21日ウイスキー

美味しいウイスキーをコークハイやハイボールにするのは少し勿体無いと個人的には感じます。

勿体無いというのは、「そんな飲み方は邪道だ!」という意味ではありません。飲み方なんて人の勝手ですし。むしろ羨ましくさえ思えます。「そんな贅沢な飲み方が出来るなんて・・・!」って。

ここではごくシンプルな飲み方を紹介します。

ストレート

ストレート(Straight)

ボトルから注いだウイスキーなどにミネラルウォーターやソーダ水などを加えず、そのまま飲むこと。チェイサーを併せて飲むこともある。

ただしストレートと言っても、そもそも一般的なウイスキーは、樽での熟成直後は60~70%ほどアルコール濃度があります。醸造所はその原酒に加水して濃度を40%ほどに調整してから出荷しています。つまり出荷の時点で既に水割りなのです。

ストレートこそ至高という人もいます。もちろん、高濃度で味わいたいという気持ちはよく分かります。ウイスキーを飲み始めた当初の私もそうでした。しかし出荷時点で既に水割りのウイスキーをそこまで崇拝するのもいかがなものか?と、今となっては個人的に思います。

英米でのチェイサーの違い

チェイサー(Chaser)とは「追いかける者」を意味します。
しかしアメリカとイギリスではこの言葉の意味が違うので、海外のパブなどに行った時は使い方に注意が必要です。

アメリカでのチェイサー(Chaser)

アメリカでは、メインとなる強いお酒と併せて飲む飲み物を意味する。ミネラルウォーターや炭酸水やビールなど。 ウイスキーをひとくち、ふたくち飲み、そしてチェイサーをひとくち、ふたくち飲む。これを繰り返す。

人によってはコーラやオレンジジュースなどさまざまで、「チェイサーはこれでなければならない!」というものではない。自分の好みのチェイサーを見つけるといい。

ウイスキーをストレートで飲む時に必ずチェイサーが必要というわけではない。お店で飲む場合はバーテンダーに「チェイサー下さい」や「お水ください」と言えば伝わる。「チェイサーなど邪道」という人もいるが、今では(その人が美味しければ何でもいいじゃない?)と思っている。

私の経験としての「チェイサーの捉え方」はこうだ。

  1. ウイスキーを覚え始めた最初はチェイサーの存在を知らなくてストレートをそのまま飲む。

  2. 次に、チェイサーの存在を知ると「チェイサーこそ分かってる人の飲み方」と感じるようになる。

  3. 次にストレート&オンザロック至上主義から開放されてようやく加水してトゥワイスアップなどで飲むようになる。

  4. 更にチェイサーをビールにしたり、果てはウイスキーをビールで割って飲むようになる。

  5. で、そのウイスキーのビール割が「ボイラー・メーカー」というカクテルとして既に存在していることを知る。

イギリスでのチェイサー(Chaser)

イギリスではアメリカとは逆で、ビールやカクテルなどの弱いお酒を飲んだ直後に飲むアルコール濃度の高い強い酒を意味する。一般的には、同時並行で飲むアメリカのチェイサーとは違い、ビールなどを全て飲み干したあとで飲むことを指す。

チェイサーの役割・効果

大きな役割は次の3つ。

リフレッシュ効果

交互に飲むことで味覚をリセットしたり、舌をリフレッシュさせる。

香りを引き立てる

口内でウイスキーの香り・風味を高める。アルコール濃度の変化に伴い、味や風味に変化を与えたり向上させることで、ウイスキーが持っている隠れた味を引き出したり、知ることができる。

健康上の理由

水分を補給することで脱水症状を防ぐ。高濃度のお酒による臓器への負担を和らげる。

美味しいフレーバードチェイサーの作り方

以前までは、「チェイサーはウイスキーの味を邪魔してはいけないから無味の純水にするべき」と思っていました。

でもある時、オレンジ味のフレーバーのチェイサーを飲んでその考えが変わりました。

私が試したのは、コアントロー(ホワイトキュラソー, Alc.40%)5 ml程度を水200 mlで希釈したものです。ティースプーン1杯ほどだけです。希釈により、Alc.3%ほどです。濃さはお好みで調節してください。

コアントローは甘みが強くてベタベタするリキュールです。それと同時に、オレンジの苦味と強烈な香りを持っています。一般的にはカクテルの材料として使います。「こんな楽しみ方もあったんだなー」と面白みを覚えました。

ボイラー・メーカー

ボイラー・メーカー

ビールベースのカクテル。バーボン・ウイスキー1に対してビール3を注ぐ。あるいは、ビールの上からショットグラスに入れたウイスキーを注いで底に沈める。

単にビールをチェイサーとして飲むことをボイラー・メーカーと呼ぶこともある。

日本や韓国では「爆弾酒」(日本語:ばくだんしゅ, 韓国語:ポクタンジュ)と呼ばれ、ボイラー・メーカーが起源とされている。(戦前戦後によく見られた粗悪な焼酎である「爆弾」とは関係が無い。)

ウイスキーを使ったカクテルについては下記リンクでいくつか紹介しています。よければ参照してください。

トワイス・アップ

トゥワイス・アップ(Twice up)

グラスにウイスキーを1入れ、そこへミネラルウォーターを1入れる。1対1となるようにウイスキーと水を同量で割ったもの。氷は加えない。トゥワイス(トワイス)は英語で「2倍」を意味する。

水を加えて薄めているのに、香りや味が強くなる。こうして香りが強くなることは「開く」と呼ばれる。ウイスキーの味を調合するブレンダーが味を確認する時もこの飲み方を使う。

ただしこの飲み方は注意が必要です。銘柄によっては2倍まで薄めるとテクスチャー(舌触り、まろやかさなど「そいつらしさ」)が壊れてしまうこともあるので、水の量を少なめに調整する必要があります。
水を同量まで加えなくてもウイスキーは開きます。私はラガヴーリン16年やラフロイグ10年などのスコッチウイスキーを飲む時には、多くても半分から7分目程度しか水を入れていません。ウイスキー10に対して、水5~7です。少ない時は1~2程度の時もあります。

人間の気分や体調は常に一定ではありません。味覚や嗅覚も常に一定ではありません。トゥワイス・アップという名前に縛られて1:1で割るよりも、その時に応じて美味しいと思う比率に変化させるほうがむしろ自然です。

テクスチャー

口当たり、舌触り。ウイスキーの個性、そいつらしさ。

ハイボール

実に贅沢な飲み方ですね。

  1. 氷を入れたグラスにウイスキー入れる。

  2. カットレモンやレモンスライスを絞る。

  3. 皮のついたレモンの果肉もガーニッシュ(飾り、添え付け)としてそのままグラスに入れる。

  4. 氷に当てないように静かに炭酸を注ぐ。

  5. ごく軽く、1回だけステアする。

ウイスキーの比重は0.95前後で水よりも軽いです。そして炭酸水は二酸化炭素を含んでいるので純水よりも重いです。炭酸の強さにもよりますが、1.01以上はあります。これを上から注ぐと、下に沈んでいく途中で自然に撹拌されるので、強くかき混ぜる必要はありません。むやみに混ぜると炭酸が抜けるので注意してください。

でも、ちょっと待って!ハイボールに使う氷って、製氷機で作った白く濁った氷を使っていませんか?もしそうなら、それはやめたほうが良いです。

下の別記事で「美味しい・綺麗な氷の作り方」を紹介しているので参照してみてください。

ソーダ水を自作すればコストを80%削減できる

また、ソーダ水については市販のペットボトルを購入するよりも自作した方がかなり安く作れます。最大で80%近くのコストを削減できます。(その浮いた金で酒が買えるやないか!)

下記リンクで、炭酸水メーカーの製品別の性能やメリット・デメリットをまとめてみました。

真水だけじゃなくてジュースや気の抜けたビールに使える製品もあります。ハイボール愛好家だけではなく、焼酎をソーダ割りで飲む人も要チェックです。

スモーキー・マティーニ

「ウイスキー」の飲み方はではなく「スコッチ・ウイスキー」の飲み方になってしまうのですが紹介させてください。

スモーキー・マティーニとは、「カクテルの王様」とも呼ばれるマティーニの亜種です。
レシピは、ジン45~60 mlに、スコッチ・ウイスキー1 tsp~20 mlを氷と一緒にミキシンググラスでステアして、グラスに注ぐだけ。なので完成したカクテルには氷は入っていません。(自宅で作る時は面倒なので、飲むためのグラスの中で混ぜ混ぜする技法「ビルド」で作っていますけどね。)
ガーニッシュ(添え物)はオリーブやレモンピール。

ジンは薬草フレーバーの蒸留酒です。「そんなクセの強い酒にちょっとだけスコッチを混ぜるなんて勿体なくないか」って思うかもしれませんが、これが美味しいんです。

スモーキーというくらいですから、使うウイスキーはやはりアイラ・モルトでしょう。具体的にはラフロイグ、カリラ、ラガヴーリンなど、ピート香のガツンと利いた銘柄のウイスキーを使った方がそれらしくなるんじゃないでしょうか。或いはアイランズ・モルトならタリスカーです。

レシピとしてはほとんどジンなのに、少量しか入れないスコッチの香りが十分に引き立つ不思議なカクテルになります。しかもそれぞれの香りが喧嘩することなく、見事に調和してくれます。

それぞれが40度を超える酒なので、カクテル自体もAlc.40%を超えるので、水で薄めたトワイスアップとはまた違う味の濃さを楽しむことができます。私の場合、ボンベイ・サファイア+ラガヴーリン16年が割と好きな組み合わせです。

オン・ザ・ロック

オン・ザ・ロック(On The Rock)

アイスボールやダイヤアイスなどのランプ・オブ・アイスをロックグラスに入れて、氷に当てないようにウイスキーを注ぐ。

ダイヤアイス

ダイヤモンド型のように角ばったデザインにカットした氷。形状によっては「ブリリアントカット」と呼ぶ人もいるが、「それっぽくカットした形状」を指す。宝石としての厳密なブリリアントカットではない。ちなみに、実際のダイアのブリリアントカットは科学的根拠に基づいて「パビリオン角が41°前後」や「クラウン角が34°前後」となっている。

アイスボール(Ice Ball)

綺麗に成形された丸氷。球氷。氷山のようにデコボコした形の氷の場合はランプ・オブ・アイスと呼ぶほうが適切。日本では単語の順番を入れ替えてボールアイス(Ball Ice)と呼ぶ人もいるが、英語圏では見られない表現。

アイスボールメーカーなどを使って完全に表面をツルツルにしたアイスボールは角や凹凸がない。そのため、使い回しされても気付かない。この一度使用された状態を「氷が泣いている」とも言う。
一方、アイスピックなどで成形したアイスボールの表面には必ず細かな凹凸や角があり、一度使うと必ず角が取れる。そのため、この小さな凹凸は氷の品質の保障にもなる

ランプ・オブ・アイス(Lump Of Ice)

グラスに1コだけ入る程度の大きさにしたゴロっとしたサイズの氷のこと。丸氷だけではなく、デコボコしていたりゴツゴツした、形がイビツな氷も含まれる。とにかく大きな塊ならランプ・オブ・アイスと呼ぶことができる。