ヴィクトリア エンプレス 1908 ジンの味と評価

2019年7月4日

カナダの「エンプレス 1908」というジンを飲みました。インスタ映えしそうな美しい色をしています。

概要

EMPRESS 1908 LIVE COLOURFULLY

メーカー公式ページ。(英語ページ)

概要
名前メーカー原産国導入度数香り
BACÛR GINVICTORIA DISTILLERS and FAIRMONT EMPRESS HOTELカナダすみれ色/ピンク色1986年42.5度ジュニパーベリー

メーカー公式動画

公式なのにメーキング動画がこんなに雑なの、どうにかならないの・・・
って!!!!
この人、ピーター・ハントっていうヴィクトリア蒸留所の社長さん(PETER HUNT PRESIDENT, VICTORIA DISTLILLERS)だったんですね。メイキングはせめてプロのバーテンダーのほうがいいと思うけどなぁ・・・。

エンプレス1908の歴史

1908年創業のアフタヌーンティーで有名なヴィクトリア州にある老舗ホテル「ザ・フェアモント・エンプレス」(The Fairmont Empress Hotel)と「ヴィクトリア蒸溜所」が共同開発したジンです。

このジンが作られたのは1986年ですが、「ザ・フェアモント・エンプレス」の創業年にちなんで1908の数字が付けられています。

ヴィクトリア蒸溜所からザ・フェアモント・エンプレス・ホテルまでは車で30分ほどの距離↓

使用されているボタニカルズ

8種類です。種数はちょっと少なくてシンプルですが、特殊なボタニカルを使用して独自性を持たせています。

まず、フェアモントエンプレスブレンドティー、これはフェアモント・エンプレス・ホテルで提供されているティーに基づくもので、完全なオリジナルです。

そしてバタフライピーという名前のすみれ色の花。これもエンプレスのハウスブレンドティーに使われているフレーバーですが、エンプレスジンの美しい青色はこの花のアントシアニン色素によるもので完全な天然色素です。人工色素ではありません。

EIGHT BOTANICALS

ボタニカルの詳細に関するメーカー公式ページ。

使用されているボタニカルズ
No.英名和名
01JUNIPER BERRIESジュニパーベリー
02FAIRMONT EMPRESS BLEND TEAフェアモントエンプレスブレンドティー
03GRAPEFRUIT PEELグレープフルーツピール
04CORIANDER SEEDコリアンダーシード
05ROSE PETALバラの花びら
06BUTTERFLY PEA BLOSSOMバタフライピー
07GINGER ROOTジンジャールート
08CINNAMON BARK桂皮

トニックでピンク色へ変化

SIGNATURE COCKTAILS

エンプレス1908を使ったカクテルレシピの一覧。

このジンはとても面白い。トニックウォーターを加えるとピンク色になるんです。これ、皆で飲んだら盛り上がるの必至では!?
しかもインスタグラムにも堂々と載せれるくらい映える!意中の相手にもドヤ顔で見せられますね(笑)

バタフライピー由来のアントシアニン色素はアルカリ性溶液下では青色を示します。しかし、酸性になるとピンク色に変化。リトマス試験紙のようです。(アジサイは酸性で赤から青になる逆パターン)

なので、トニックウォーターに限らず、グレープフルーツジュース、レモンジュースなどを加えても色は変化します。

純粋な炭酸水も弱酸性なので変わるんじゃないかな?いつもマティーニで飲むからまだ試してないけど。ちなみにビールと混ぜてドッグスノーズを作ってみたところ、エンプレスの青とビールの黄色が混ざって緑色になりました。でもちょっと薄汚い緑です。(笑)

エンプレス1908で作ったマティーニ(オン・ザ・ロック)

現物と写真とでは彩度が違ったので、上の写真は実際のイメージに近い彩度に加工しました。実際にはもう少し淡いかもしれませんが、印象としてはこれくらい鮮やかで綺麗です。

総評

参考価格は750 mlで3900円。40度の700 mlに換算すると3400円。

テクスチャーに少しトゲがある

味としては美味しいです。ただ、舌触りは少しピリピリするというかトゲを感じます。あとアルコール臭さは若干あります。連続式蒸留なのかな?

マティーニならリンスやモンゴメリーがオススメ

普段、私はこれをマティーニで飲んでいるんですが、ドライ・ベルモットの量をちょっと増やすだけでこいつらしさが損なわれる気がします。ベルモットに負けやすい風味だと感じます。

ドライ・マティーニを好む人の中には、ベルモットをリンスするとかモンゴメリー(1:15のごく少量)に留める人がいます。私はこれまで「それってさすがに少なすぎない!?」と感じていたんですが、エンプレスに関しては適切な配分だと感じます。

ベルモットを足せば足すほど理想としている風味から遠のいてしまう印象があります。結構繊細です。

スペシャル感はあるから汎用性は高い

庶民派の私からすると売値が4000円前後なのでぎょっとしてしまいますが、40度の700 mlに換算すると3400円。

これでもまぁ良いお値段ではありますが、他の3000円台のジンと比べても遜色もない上に、着色された珍しいジンで、酸性の添加で色が変わるというスペシャル感。ボトルのデザインもエレガントなので、贈答用からいざという時のもてなしまで、色々使える銘柄だと感じます。オススメできます。

ほかにも、3000円前後のジンを飲み比べたレビューはこちら↓↓↓

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ジン

Posted by maa / 麻(まー)