キュラソー

2018年7月29日リキュール

キュラソー(Curaçao)とは、乾燥させたオレンジの果皮で香味と苦味を加え、糖分を加えたキュラソー原産のリキュール。ベースにはラム酒、ブランデー、または中性スピリッツ(アルコール純度95%以上の蒸留酒)が使用されます。

概要

キュラソーの概要
名前 メーカー 原産国 導入 度数 香り
キュラソー 多様 Curaçao(CUW 無色透明 19世紀 15~40度 オレンジ

キュラソーは、17世紀後半にキュラソー島(南米ベネズエラ沖のオランダ領)産のララハ(Laraha)という柑橘の乾燥果皮を使用して、オランダ本国で作られました。

なので厳密には、本来のキュラソーにはオレンジではなく、熟していない若いララハの果皮を使用しなければなりません。ララハの果皮の風味はとても高いですが、果実は繊維質で苦くて美味しくありません。ララハの発見は1527年、スペインの探検家によると言われています。(最初は、キュラソー島はスペインが占領して、後にオランダ艦隊が奪い取った)

発祥、由来

キュラソーの厳密な発祥ははっきりとしていませんが、次のようなエピソードがあります。

ボルス発祥説

オランダ・アムステルダムで1575年に設立された蒸留所のボルス(Lucas Bols)は、創業者のLucas Bols(1652年 – 1719年)が生前ララハをベースにしたリキュールを既に開発していたと主張しています。ボルスは世界最古のリキュール・メーカーです。

オランダ西インド会社(英:Dutch West India Company, 蘭:West-Indische Compagnie)に1634年には既に取り扱い、安価なスパイスや蒸留飲料の供給のためにオランダ東インド会社(英:Dutch East India Company)との3社で株式をシェアしていました。

ボルスは、熟していないララハの皮から芳香油を抽出できることを発見し、このオイルをアムステルダムに輸出して現在のキュラソーの原形を開発しました。

Senior & Co.発祥説

Senior & Co.はキュラソー島・ウィレムスタッドでシニア(Senior)とチュアカイロ(Chumacairo)のユダヤ人ファミリーが創業しました。

1947年、彼らはカントリーハウス「Chobolobo」を購入した後、1896年から薬局でリキュールを少量販売し始めました。なぜこれが発祥になるうるかというと、このカントリーハウスには蒸溜所・蒸留施設が収容されていたからです。

この会社はララハの皮から常にリキュールを生産している唯一の会社で、ラベルに 「本物; 純正」を意味する「genuine」という言葉を入れることが許されています。

種類

色による種類

基本的にはホワイトキュラソーがベースで、それに合成着色料で色付けしたものが数種類存在します。カクテルの色合いに応じて使い分けます。オレンジ・キュラソーだけはカラメル色素による場合のほか、樽熟成による天然の色によるものもあります。

ホワイト・キュラソー

無色透明。ホワイト・キュラソーは他の材料の邪魔をしないことから沢山のカクテルの材料として使用されている。

ホワイト・キュラソーを使ったカクテル
  • ホワイト・レディー
  • バラライカ
  • カミカゼ
  • XYZ
  • マルガリータ
  • サイドカー
  • サイレント・サード
  • ビトウィーン・ザ・シーツ
  • ハイ・ライフ
  • コアントロー・トニック
  • コアントロー・オレンジ
  • コスモポリタン

オレンジ・キュラソー

オレンジ色。

オレンジ・キュラソーを使ったカクテル
  • オリンピック
  • グラン・マルニエ・オレンジ
ブルー・キュラソー

青色。青い海を連想させることから、トロピカルカクテルに使われることが多い。

ブルー・キュラソーを使ったカクテル
  • キングス・バレイ
  • ブルー・ハワイ
  • ブルー・マンデー
レッドキュラソー

赤色。

グリーン・キュラソー

緑色。

香りによる種類

キュラソーは基本的にオレンジ・フレーバード・リキュールですが、違う香りを持たせた種類も存在します。

  • コーヒー
  • チョコレート
  • ラム
  • レーズン

コアントロー、トリプルセック

トリプルセックの概要
名前 メーカー 原産国 導入 度数 香り
トリプルセック 多様 フランス、ソミュール 無色透明 1849年 15~40度 オレンジ

言葉の意味

コアントロー

コアントロー社が同社の名前で販売しているキュラソーの製品名。または会社名。

トリプルセック

コアントロー社がコアントローという製品名を使う前のキュラソーの製品名。

Tripleは「3倍」、フランス語のSecは英語の「dry」、日本語の「辛い」を意味する。19世紀当時としては比較的甘みを抑えたホワイトキュラソー。現代の標準的なキュラソーを指す。

ですが、トリプルセックという言葉の意味については由来がいくつかあります。

  • 19世紀当時、従来まで流通していた甘口のキュラソーに比べて3倍辛いという意味。

  • オレンジ由来のエッセンシャルオイル3倍が含まれて、しかも辛口だという意味。

辛口といっても、当時に比べての辛口であって、現代では甘口の部類のリキュールなので、個人的には「3倍辛い」説はやや説得力を欠くように感じます。

発祥

発祥についても不確かな部分があり、諸説あります。

コアントロー発祥説

1849年に創業したコアントロー兄弟が1875年に販売したという説。当時のキュラソーは現在よりも甘口だったため、商品の差別化を図るために「3倍辛い」という意味を込めて「Triple Sec」と名付けたのが始まり。後に他社が追随して類似品を販売したことから、彼らは商品名を家名のコアントローに変えました。オレンジ・リキュール自体は1849年から作っていたといいます。

コンビエ蒸溜所発祥説

1832年にジャン・バティスト・コンビエ(Jean-Baptiste Combier)がフランスのソミュールで創業したCombier蒸留所が、1834年から1848年にかけて発案したとする主張いう説。ただし、オレンジの他にも多くの香料が含まれていました。

ホワイトキュラソー「コアントロー」をストレートで飲む時の味や香り

コアントローをストレートで飲むとどんな味や香りがするかというと、こんな感じです。

香り

本来のオレンジの皮の香りがする。その一方で、糖分のせいかドロップ飴のオレンジ味を合わせたような香りもする。

ドロップのオレンジ味のようで、結構甘い。上の説明でトリプルセックの話をしたが、やはり甘口。
後味は、沢山オレンジを食べた時と同じような味や香りが口内に漂う。

苦味

オレンジの果皮の表面だけをかじったときと同じような苦味を柔らかくしたような苦味がある。香りや味は飲んだあとに徐々に薄れていくが、糖分によるベタつきと苦味は長時間口内にとどまる。

一口飲めば、カクテルにアクセントや複雑性を与える意味で欠かせないリキュールの1つだと理解できるはずです。