日本酒(甘口、中辛口)の3000円前後のオススメ銘柄・味の評価(主に純米大吟醸酒)
ここでは、日本酒のうち甘みの強い銘柄を紹介します。甘みの強い日本酒は、日本酒が苦手な人でも飲みやすいと思います。
辛口については下記リンクを参照してください。
もくじ
1位: 香住鶴 山廃吟醸純米
- 山廃 吟醸純米
メーカー公式ページ。
香住鶴の「山廃吟醸純米」と「生酛からくち」の味を飲み比べたレビューはこちら↓↓↓
女性も好きそうなフルーティーな味わい
このお酒はすごく華やかでフルーティーな香りを持っています。
値段が上の銘柄でいうと朝日鷹の雰囲気と似ていて、実にふくよかな香りがあります。日本酒度+1で、「やや辛口」に分類されていますが、実際に飲んだときの印象としては結構な甘さを感じました。それはたぶん香りのせいでしょうね。でも味が甘ったるいとかベタベタしているワケではなく、サラっとしていて、それが更に飲みやすくて良い。
お酒を楽しむことがメインの銘柄
料理に合わせるというよりも、柿などの果物と一緒にお酒本来の味や香りを楽しむことに主眼を置きたい銘柄です。(個人的に)
どんな温度でも美味しい
ぬる燗から冷酒まで、どんな温度でも無難にこなしてくれる美味しさがあります。ただ個人的に1番好きなのは冷や(常温)、次が冷酒でしょうか。
贈答用にも文句なし
この値段でこのクオリティー。コスパも良いです。なにより、極端に変なクセや、日本酒特有の「酒臭さ」が強くなく万人受けする味わいですから、贈答用にも非常に適していると感じます。
2位: 八海山 特別純米原酒
- 八海山 特別純米原酒
メーカー公式ページ。夏季限定。
一応夏季限定ってことらしいんですが、私は12月中旬でも買うことができました。
「八海山は凄く美味しい」という評判だけを頼りに買ったので期待値が高すぎたためか、思ったほどの満足感は得られませんでした。
でもたぶん自分の中でのハードルを上げすぎただけであって、生原酒ならではフレッシュ感やフルーティーさがあって美味しいです。サラサラと身体に入っていく感じがあります。
飲み方としては、オンザロックではなく、キンキンに冷やした冷酒のほうが美味しいと思います。
3位: 楯野川 純米大吟醸 清流
- 楯の川酒造 楯野川 純米大吟醸 清流
メーカー公式ページ。
「楯野川や獺祭」と「梵ボールド」の違いはフルーティーさです。梵ボールドは昔の甘口の日本酒って感じ、楯野川や獺祭は流行りの甘口っていう印象ですね。
フルーティーだけで言ったら獺祭のほうが上かもしれませんが、私にとって楯野川は獺祭の上位互換的な存在です。香りがフルーティーで、しかも獺祭みたいにグラスに鼻を近づけた時に感じる謎の臭みがなくて美味しいです。値段も獺祭と大差がない。なんで皆が「ダッサイダッサイ」言ってるのか本当に謎。
メーカーは冷酒◎、常温◯としていて、私もその通りだと思います。私は冷酒で飲む時はコンプレッサー式のワインセラーで12℃に冷やして飲んでいるのですが、美味しいですよ。もっと冷やしてもいいかも。
ワインセラーについては下記リンク(姉妹サイト)で紹介しています。
4位: ふなぐち菊水一番しぼり 本醸造生原酒
- ふなぐち菊水一番しぼり
メーカー公式ページ。
日本初の生原酒缶
1972年11月に日本で初めて生原酒を缶として商品化した銘柄です。缶だけではなくてサイズ別に5種類も容器があるのも有り難いですね。
- 200 ml缶
- 300 ml瓶
- 4合瓶(720 ml)
- 1 L缶
- 1500 mlスマートパウチ
保存が利くし、味の変化も楽しめる
生原酒=火入れ、割り水をしていない。つまり、細菌が生きていて酒の味に変化をもたらし続けます。
なので、家である程度熟成させれば、購入時とはまた違った味を楽しむことができるのも魅力の1つです。生原酒ならでは楽しみ方です。でも多くの銘柄は生原酒でも一升瓶詰めで、紫外線を透過しますし、開栓後は空気にも触れるのでどうしても劣化します。
でも200 ml缶なら、空気も紫外線も一切カットしたまま保存することができます。これは他の生原酒銘柄と大きく違う点です。
入手も簡単
この酒はコンビニやスーパーでもよく陳列されているので、とても入手しやすいのもメリットの1つです。しかも200 ml缶ならとりあえず味見の感覚で購入できますからね。とっつきやすいです。
甘いのに、超辛口派の私でも好きな味
200 ml缶で30本入りを買いました。
缶や瓶入りのカップ酒っていうと、「子供の時分に昼から酔っ払ってるおっちゃんが路上の自販機で購入している酒」という印象がどうしても拭えません。
ま、それは置いといて。印象の悪い前置きをしてしまいましたが、すごく美味しいですね。
甘口が苦手な私でも、この酒の甘さは素直に受け入れることができます。獺祭50や梵ゴールドみたいなコッテコテの甘さではなく、ふわっと優しい甘さです。
このお酒を知ったのは二十歳の時分です。スーパーマーケットで働いていた時にバイトの面子内で「この日本酒美味しい」と話題になって知りました。
それ以来ずっと好きです。なのでちょっとした思い入れのある銘柄でもあります。当時は酒に詳しくなくて、「甘い=美味い」だと思っていたので余計にそう感じたと思います。
ドライな酒を覚え始めてからは随分遠のいてしまっていましたが、今飲んでもやはり美味しいです。
メーカーはオンザロックや冷酒を推奨していますが、常温でも美味しいですよ。
5位: 獺祭45 純米大吟醸
- 旭酒造株式会社 獺祭
メーカー公式ページ。
最近有名ですよね。みんなこぞって「ダッサイダッサイ」言うてます。
杜氏の経験に頼らない独自の科学的な製法で安定した精製を実現していると話題です。(最高の酒に杜氏はいらない 「獺祭」支えるITの技 |日経新聞)
私の周りでは、これを飲んだ約20人中18人が「甘くて美味しい!」と言っています。超辛口派の友人と私を除いて。
私はどうしてもこの味を受け付けることができませんでした。好きじゃないんだからどうしようもない。表面的に迎合する気もありません。嘘はつきたくない。
そういう主観的なことを除けば、価格の割にはいい味をしていますし、多くの人は美味しいと思うはずです。本当にフルーティーな果実味のある甘みがあります。これは梵ゴールドとは違う点です。でも私は日本酒にこの手のフルーティーさを求めていないので、相容れません。
このページでは、上位にふなぐち菊水一番しぼりを挙げていますが、ふなぐちよりも味も香りも強いし、質としては上だと思います。
でも獺祭はポワンとイヤな臭みを感じます。甘さがどうこうもあるでしょうが、私はこの臭みが苦手なんだと思います。これさえなかったらもっと美味しいのになぁ・・・と感じます。もしかしたら、遠心分離システムを導入している上位銘柄の二割三分や三割九分はもっと美味しいのかもしれませんが、これの上位互換と言っても正直いまいちピンと来ませんね。
もう1つ不満を言うと個性がないんです。印象がぼんやりしているというか。無くなかった時に「またアレが飲みたい」という感情にはなりません。でもみんなが美味しいと言っているので、きっと万人受けはするんでしょう。話題性もあるので贈答用にもいいんじゃないでしょうか。私は要りませんけど。
磨き50から45へ変更
2018年までこの銘柄は精米歩合が50だったのですが、2019年未明に45に変更されているようですね。45になってからはまだ飲んでいませんのでレビューはかけません。
6位: 梵 ゴールド 純米大吟醸
- 梵 ゴールド
メーカー公式ページ。
梵は「ぼん」の他にも「そよぎ」とも読めますが、英語で「Born:Gold」とあるので、「ぼん・ゴールド」ですね。
凄く甘い。獺祭50もかなり甘いと感じるのですが、梵ゴールドは更に甘いです。
獺祭がフルーティーな香りと甘さなのに対して、梵ゴールドはフルーティーさを抑えながらも獺祭50以上の甘さがあります。
「冷酒」でも「冷や」でも「燗」でも美味しく飲めます。しかも獺祭50とは違って妙なフルーティーさが無いので、どんな料理にも合わせやすいです。とても使いやすい銘柄だと思います。
メーカーも冷酒、常温、ぬる燗までを推奨していますが、その通りだと思いますね。
番外編: 菊水酒造 にごり酒 五郎八
- 菊水酒造 にごり酒 五郎八
メーカー公式ページ。
ごろはち。
このページでは3000円前後を基本にして紹介していますが、この酒は秋冬限定の旬のにごり酒で2000円前後です。ここで紹介するのもどうかとも思ったのですが・・・でも推したい!!他に紹介できる場所がなかったもので。
私は超辛口派なので普段は甘いお酒は避けてて、しかも混ぜものがある酒(純米酒ではない酒)は頭痛がしやすいので日本酒でも純米酒しか飲まないことにしているんです。
これは醸造アルコールも糖類も酸味料も添加されているんですけどね、それでも飲みます。そういうこだわりを捨てて飲める美味しさがあります。
メーカーはオンザロックと冷酒を推奨していますが、個人的にはロックはよろしくない。冷酒がオススメです。
特に、真冬に熱々の鍋をつつきながら、しっかり冷やした五郎八をクイっといく。本当にたまりませんよ。
辛口については下記リンクを参照してください。
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