カクテル作りで「氷の隙間を狙って炭酸を注ぐ」ってどうなの
これは前から疑問というか懐疑的だったんですが、「個人的にはやっぱり反対やな」という話です。
注ぐ時の大事なポイント
- スプーンを使わなくてもしっかりと撹拌できること
- なるべく発泡させないこと
この要件を満たすにはわざと氷に当てて注いだほうが無難だと個人的に思っています。
炭酸飲料は酒より重い
これが最大の理由です。アルコールは水よりも軽い。そして炭酸飲料の比重は水よりも重い。
ダイエット系の糖分入り炭酸飲料だと水より軽い場合もあるようですが、それでも比重は0.99台でほぼ1.00に近く、30%アルコールよりは重い。
液体 | 比重 |
---|---|
100%アルコール | 約0.80 |
30%アルコール | 約0.96 |
水 | 1.00 |
炭酸飲料 | 約1.03 |
なので、わざと氷に当てて炭酸飲料を注いだ方が、スプーンを使わなくても比重の関係で自然とよく混ざるし、泡立ちにくいと感じています。
発泡を抑える工夫点・注意点
「氷に当てるか否か」以前の問題として、注意すべきこともあります。
- グラスに入っているお酒や果汁がステアやシェイクでしっかり冷やされていること
アルコールは加水すると発熱するので、炭酸水を注ぐ前にしっかり冷やしておかないと泡が出やすくなるため。
- シェイクよりステアを優先すること
シェイクすると液体に気泡が取り込まれるので炭酸と混ぜると発泡をしやすくなるため。
- 氷が綺麗であること
水道水の不純物や気泡が入ったものではなく、なるべく純氷を使うこと。更に、霜が付いている場合は冷水で洗い落としておくか、ビルドの段階でお酒や果汁をまんべんなく掛けて洗い流すこと。
- 炭酸飲料自体がキンキンに冷えていること
ぬるいと発泡しやすくなる上、氷が溶けてカクテルが水っぽくなるため。
隙間を狙うとこぼす可能性が高くなる
大抵の場合、氷の隙間を狙う=氷とグラスの隙間を狙う、となるはずです。
で、Youtubeでその手の動画を見てみると、バーテンダーでさえもグラスの際に注いで、外にこぼす人が結構います。こうなってしまっては炭酸がどうとか以前の話になってしまいます。
底を狙うと否が応でも高低差が生じる
グラスの底を狙うということは、丸々グラスの高さ分だけ落下差が生じるので、衝撃で炭酸が泡立ちやすくなります。
例外もある
例えばクリームリキュールとかバナナリキュールみたいな糖分がたっぷり入っててドロドロの液体を先に入れている場合は底を目掛けて注いだほうが良さそう。場合によっては、ちょっと注いだ段階でスプーンで撹拌し、もう一度隙間を狙って注ぎ直すなどの工夫が必要な場合もあるかもしれません。そういうレシピの場合はシェイクの後にビルドのパターンもあるとは思いますが、シェイクなんかしてられない家飲みなら尚更有効です。
総じて、大抵の場合は先に入れてある液体がアルコール&シャバシャバなので、最初に上で説明した話が成り立つと考えます。
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